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 人類の進歩が失望に屈した遠未来――電脳歴(Virtual.Century.)と呼ばれる時代。
 国家という枠組みは消失し、代って"企業国家"と呼ばれる勢力が台頭していた。
 既に種としての爛熟期を過ぎた人類は、永きに渡る安穏とした停滞の中にまどろみつつも……貪欲に闘争を求め続ける。
 生来の本能が求めるそれは、同時に退廃的な娯楽への渇きをも潤し、企業国家間の諸問題解決手段として定着。戦争という悪しき風習は、より明確なルールと最適なコストパフォーマンスを考慮され、洗練された"限定戦争"として蘇ったのである。
 そして限定戦争は、バーチャロイドと呼ばれる巨大人型機動兵器の登場で、最高のエンターティメントとして人類に迎え入れられたのであった!

 全てはV.C.0084年、月で発見された遺跡より始まった。
 地球人類は先史文明の残滓より、電脳虚数空間という新たなフロンティアを手に入れる。それはしかし、決して足を踏み入れる事の叶わぬ机上のユートピア……人類は嬉々として果敢に挑み、その成果物として"人型巨大人型兵器としてのバーチャロイド"を得るだけに終わる。
 そしてその結果、活性化した限定戦争は地球圏に数多の戦乱を招き、その火種は太陽系全域に広がろうとしていた。
 V.C.00a0年、月の遺跡を巡る、人類初のバーチャロイド同士による本格的な戦闘――オペレーション・ムーン・ゲート。
 V.C.00a4年、全地球規模で開催された、時空因果律制御機構タングラムを巡る大規模限定戦争――オラトリオ・タングラム。
 そして現在……V.C.00a8年。舞台を火星に移して、木星継承戦争の火蓋が切って落とされた。

 前置き長っ! ふう……この物語を全てのバーチャロンファン、ロボット物ファン、いるかどうか微妙な俺ファンに捧げます。というのは、一度は言ってみたい台詞ですね! 物書き的に!
 まあ、難しい事は解らないガノタでスパ厨なんで、気楽に「明るく楽しいロボットプロレス」的な物を書きます。もし良ければ、最後まで読んでやってくださいませ。